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FATFとBISは、ステーブルコインが世界金融の安定に及ぼすシステミックリスクを強調

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FATFとBISは、ステーブルコインが世界金融の安定に及ぼすシステミックリスクを強調
6月24日、金融活動作業部会(FATF)は、ステーブルコインがマネーロンダリングやテロ資金供与といった違法行為に利用されていると警告した。ステーブルコインの匿名性と国境を越えた取引機能は不正利用を助長する一方で、国際的な規制の遅れと管轄区域の対立が詐欺リスクを増大させている。FATFは、一つの管轄区域における規制の不備が世界的な波及効果を引き起こす可能性があると強調した。

 

一方、国際決済銀行(BIS)は年次報告書の中で、ステーブルコインは中央銀行が提供する最終決済機能を欠いていると指摘した。ステーブルコインの価値は発行者によって変動する可能性があり、通貨の統一性を損なう可能性がある。さらに、ステーブルコインが約束する「安定性」は、その収益モデルに内在するリスクと矛盾しており、資産売却などの金融安定リスクを引き起こし、新興国の通貨主権と資本規制を脅かす可能性がある。

 

両機関の見解を総合すると、ステーブルコインには複数のシステム上の欠陥があり、将来の通貨システムの柱となる可能性は低く、世界的な金融の安定と安全保障に対する脅威となる可能性がある。

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