サンフランシスコ、2025年7月21日アップル社は、著名なテック系ユーチューバーのジョン・プロッサー氏とその仲間のマイケル・ラマチオッティ氏に対し、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所で高額の企業秘密訴訟を起こした。同訴訟では、2人がアップル社員の社内開発者用iPhoneにアクセスし、未発表のiOS 26オペレーティングシステムに関する機密情報を漏洩したと訴えている。
今週初めに提出された訴状では、プロッサー氏とラマチョッティ氏が「組織的な計画」により専有情報を入手・開示したと主張されており、特に2025年1月から4月の間に公開されたプロッサー氏のYouTube動画が問題となっている。アップルは、これらの動画は同社が6月に開催された世界開発者会議(WWDC)で公式発表したiOSインターフェースの大幅なビジュアル刷新である「リキッドグラス」の再設計を正確に予告するものだったと主張している。
次期製品に関する情報を厳格に秘密にすることで知られるAppleは、今回のリークによって同社の競争力に重大な損害が生じ、WWDCでの発表のインパクトが損なわれ、開発スケジュールにも影響が及ぶ可能性があると主張している。訴訟では、刷新されたアニメーション、半透明のUI要素、アダプティブカラースキームなどを含む「Liquid Glass」機能は、社内デバイスを通じて権限のある従業員のみがアクセスできる、厳重に守られた企業秘密であったことを強調している。
これに対し、プロッサー氏はこれらの疑惑を強く否定し、ソーシャルメディアでAppleの主張を反証する「証拠」を保有していると宣言した。Apple関連のニュースをリークしてきたことでテクノロジー業界では著名なプロッサー氏は、保有する証拠の詳細を明らかにしていないものの、自身の報道は正当な情報源に基づいていると主張している。
法律専門家は、ジャーナリストやコンテンツ制作者に対する企業秘密訴訟は、機密資料への不正アクセスの立証が鍵となることが多いと指摘している。Appleは、未発表ソフトウェアに関するさらなる情報漏洩を防ぐため、金額を明示しない損害賠償と恒久的な差し止め命令を求めている。
この訴訟は、企業秘密と公開前の情報に対する公共の利益とのバランスについてテクノロジー業界内で議論を巻き起こしており、プロッサー氏の支持者は、この訴訟は独立した報道を封じ込めようとする試みだと主張している。
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